μ(マイクロ)高周波とは

μ(マイクロ)高周波とは、当社にて開発を進めている新技術であり、従来の高周波誘導加熱に使用されている周波数よりも、更に高い周波数を使用することで鋼材表面に薄い硬化層を形成させることができる高周波誘導加熱処理です。
これにより、従来困難であった小径丸棒材等への表層面への加熱処理が可能となりました。

小径の中空シャフト(パイプ材)の表層面への焼入れが可能に!!

μ(マイクロ)高周波技術を使用して、今回は小径の中空シャフト(パイプ材)の表層面への焼入れに成功しました。高周波焼き入れの特徴であります、必要な部分の表層面に硬化層が形成できる技術です。従来は製品全面に焼き入れをするか、焼入れをせずにそのまま使用ししていたと思いますが、本技術により必要な部分に必要な厚みだけ硬化層を形成させることが可能です。

本技術に関しましてご質問やご確認事項等がありましたらお気軽にお問い合わせください。

熱処理後の曲げ試験結果

φ6及びφ8パイプ(肉厚1.5mm)にμ高周波焼入れを実施しました。
このサイズになると高周波焼入れの特徴である表層面への焼入れは困難であり、既存の高周波焼入れでは芯部まで硬く(全硬化)なってしまいます。
しかし、当社のμ高周波焼入れであれば表面は硬く、芯部は生地のままの焼入れが可能となります。

■下記は処理後の結果となります。
(尚、同材質、同サイズの試料を油焼入れしたものを比較対象として記載しています)

①硬さ比較(添付グラフ参照)

油焼入れ品は芯部まで硬化しているのに対し、油焼入れ品は芯部まで硬化しているのに対し、μ高周波焼入れでは0.4~0.7mm程度の硬化層が形成されています。

②曲げ試験結果

油焼入れとμ高周波焼入れでは同程度の荷重に耐えられました。ただし、油焼入れでは完全に破断しているのに対して
μ高周波焼入れではクラックの発生となりました。

 

 

 

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